
しらほ
名も無きTVディレクター。「座標軸」を探す日々。
ある「祝辞」から
2012/03/31
立教大学総長、吉岡知哉さんの、
大学院学位授与式での言葉、おすそわけします。
前回の「学力って何だろう」の答えも、
ここにある気がします。
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“高度な研究を行っている専門家や、著名な大学の出身者である政治家への不信が広がる中で、大学という研究・教育機関への信頼が失墜していったのは不思議ではありません。いま私たちは、大学の存在根拠自体が問われていることに自覚的であらねばならないのです。では、大学の存在根拠とはなにか。一言で言えばそれは、「考えること」ではないかと思います。大学とは考えるところである。もう少し丁寧に言うと、人間社会が大学の存在を認めてきたのは、大学が物事を徹底的に考えるところであるからだと思うのです。”
“近年、大学の危機が論じられることが多くなりましたが、その際問題になるのは、「グローバル化」と「ユニバーサル化」です。しかし、人間社会が大学に、考える場所であることを期待しなくなっているのであれば、そのことのほうがずっと深刻な危機ではないでしょうか。また、このような変化の背景に、そもそも「考える」ことの社会的意味を否定するような気分が醸成されてはいないか、という点にも注意しなければなりません。反知性主義が力を得るための条件は東日本大震災以後いっそう強まってきていると思われるからです。”
“どうか、「徹底的に考える」という営みをこれからも続けてください。そして、同時代との齟齬を大切にしてください。”
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