おすそわけ

しらほ

名も無きTVディレクター。「座標軸」を探す日々。

お笑い芸人さんの会見について

2012/05/26

今日の、お笑い芸人さんの会見に関係したツイッターで
心に留まった言葉をおすそ分けします。
詳しくは、それぞれの方のツイッターを覗いて下さいね。


■稲葉剛さん(NPO法人自立生活サポートセンター「もやい」代表理事)
「生活保護の濫給ばかりが注目されているが、むしろ問題は漏給であり、
 それが餓死や孤立死を生み出している。
 扶養義務の強調は水際作戦を強化しかねない」

「家族という言葉から何をイメージしますか?
 暖かい団欒を連想できたとしたら、
 あなたにはひとつ『溜め』があると考えていい。
 世の中には、
 家族という言葉から苦々しさや痛みしかイメージできない人もいるのだから。
 その溜めの違いを認識することが貧困問題を知る第一歩」

■小田嶋隆さん(コラムニスト、テクニカルライター)
「生活保護受給者全般をぶらさがりの怠け者の穀潰しだと考えるのは
 大きな間違いだと思います。
 われわれにしたところで、ひとつでも病気をかかえれば真っ逆さまです。」

「われわれの社会で為されている競争が常に公正で、
 すべての人間に均等な機会が保障されていると言い切れる者だけが、
 生活保護受給者に石を投げることができるはずなのだが、
 片山さつきと世耕弘成は、投げるんだろうな」

■國分功一郎さん(哲学者)
「河本の母親は本当に不正受給なんだろうか。ここには違うと書いてある。」
http://www.kotono8.com/2012/05/25komotojunichi.html

■内田樹さん(武道家、思想家)
「人間の脆さや愚かさを『許さない』というルールで
 社会を設計しうると考えている人は、
 夫子ご自身自分を許容しない社会に同意していることに気づいていない」

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Re:お笑い芸人さんの会見について

2012/05/27
投稿者
金平茂紀
投稿日
2012/05/27

ほんとうに日本という国は息苦しいですね。変ですよ。大体、「謝罪会見」って、誰に対して謝んなきゃいけないの? 世間様? これ見よがしに、いきり立つ政治家さんのタイプがそれぞれ気持ち悪いです。まあ、個人的な感想ですけどね、これ。

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Re:お笑い芸人さんの会見について

2012/05/30
投稿者
高橋和也
投稿日
2012/05/30

 元々一般市民の間では生活保護制度に対する不信感は大きかったと思うんです。
今回の河本さんの件はそれが噴出するきっかけに過ぎなかったのかなと思います。

 ここに挙げられた言葉のように、「本当に生活保護が必要な人たちのため」という言葉を盾に、本当に生活保護が必要な人たちに成りすましてお金をむしりとる悪い人たちが居るんじゃないか。そんな根強い不信感が今回のバッシングにつながっているんだと思います。

 濫給を見過ごせば、それは多くの漏給を生むことにつながるかと思います。また、一般市民の間の生活保護制度に対する不信感を払拭できなければ年金制度のように制度そのものが危うくなってしまうことでしょう。
 そうならないためにも生活保護制度は、どんな人たちを守るための制度であったか思い返すことからはじめ、本当に生活保護が必要な人たちというのを良く考える必要があると思います。

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Re[2]:お笑い芸人さんの会見について

2012/06/01
投稿者
しらほ
投稿日
2012/06/01

今回の報道について、
弁護士さんなどによる「生活保護問題対策全国会議」が、
「緊急声明」を出しました。
一部抜粋させて頂くと・・・。

「●扶養義務者の「扶養」は、保護利用の要件とはされていないこと
●成人した子どもの親に対する扶養義務は、
「その者の社会的地位にふさわしい生活を成り立たせた上で、
余裕があれば援助する義務」にすぎないこと
●しかも、その場合の扶養の程度、内容は
あくまでも話し合い合意をもととするものであることなど、
扶養のあり方に関する正しい議論がされないまま、
一方的に「不正受給」が行われているかのごとき追及と報道がされている」
とあります。

「扶養義務者による扶養は保護の前提条件とされていない」と
いうことについては、
厚生労働省も、自公政権時代の2008年に
「扶養が保護の要件であるかのごとく説明を行い、
その結果、保護の申請を諦めさせるようなことがあれば、
これも申請権の侵害にあたるおそれがあるので留意されたい」との
通知を出しているとのことです。

また、「生活困窮者の中には、DV被害者や虐待経験者も少なくなく、
家族との関係が希薄化・悪化・断絶している人がほとんである。
かつて、札幌市白石区で25年前に発生した母親餓死事件は、
まさに、保護申請に際して、
この扶養をできない証明を求められたことが原因となって発生した事件であった」
「今年に入ってから全国で『餓死』『凍死』『孤立死』が相次いでいるが、
目下の経済状況下で、
雇用や他の社会保障制度の現状を改めることなく、放置したままで
生活保護制度のみ切り縮めれば、
餓死者・自殺者が続発し、犯罪も増え社会不安を招くことが目に見えている」

さらに、「生活保護制度利用者が増えたといっても
利用率は1.6%に過ぎず、先進諸国に比べて異常に低いこと、
『不正受給』は金額ベースで0.4%弱で推移しているのに対して、
補足率(生活保護利用資格のある人のうち現に利用している人の割合)は
2~3割に過ぎず、
むしろ必要な人に行きわたっていないこと(漏給)が大きな問題であることなど、
生活保護制度利用者増加の原因となる事実が置き去りにされている」とあります。

「生活保護問題対策全国会議」は、緊急声明を出した2日後にも、
「扶養義務と生活保護制度の関係の正しい理解と冷静な議論のために」と題した
発表をしていますので、皆さんも読んで頂きたいのですが、
その末尾に、2006年3月4日、
大阪市立大学における日独ホームレス問題国際シンポジウムにおいて、
前ドイツ連邦副議長であるアイテイエ・フォルマー氏が冒頭で述べた言葉を
紹介していました。最後におすそわけ致します。

「その社会の質は、最も弱き人がどう扱われるかによって決定される」

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Re:お笑い芸人さんの会見について

2012/06/04
投稿者
傑作かな
投稿日
2012/06/04

第二十五条[1] すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

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長いコメントですが・・・。

2012/06/04
投稿者
姫ママ
投稿日
2012/06/04

投稿は必ず実名で行う事を本分としておりますが、今回に限っては万が一の事を考え、匿名にて申し訳ありません。

さて今回の件、多事争論においても私の経験したような事は出て来ないのかな・・?と思い投稿させていただきます。
周知の事実という事で、メディアにすら取り上げられないのかもしれませんが・・・。

4年程前に交通事故に遭いました。脳内の出血多量のため、搬送中の救急車の中で、4分程心肺機能が停止しました。家族の者らは、医学的に命を取り留める事は出来たとしても、もう再び自身の意志では何ら出来ない状態になると、医師から言われたそうです。しかし、現在はこうして多事総論に投稿できる迄に回復致しました。

さて、この時の加害者が生活保護の受給者でした。虚偽の供述をした加害者の同乗者である兄も、生活保護の受給者でした。二名とも暴力団の構成員です。私は、事故に遭った時は、タクシーに乗車中でした。二人はBMWです。
生活保護受給者は、いわゆる我々が入っているような生命保険には入る事ができません。私も、タクシー会社さんも如何ともし難い状況となりました。

もやいの稲葉さんが漏給の事を言われていましたが、私もその通りだと思います。私も以前、野宿者の方達の生活保護申請を、ボランティアしましたが、これ程の手続きが要求されるものなのかと、非常に驚いたというか、憤りを感じました。「あの手続きが、暴力団であれば免除されるのだろうか??」それが私が事故に遭った際の最初の疑問でした。

些細な事のように思われるのかもしれませんが、沖縄、福島そして本件も全て同じ部分が問題点のように思います。暦の上では21世紀となりましたが、要はまだ我々は大本営発表の時代を、私自身でも選択し、生きているのだな・・と。
だからこそ、弱者の立場に立つ「中立者」でありたいなと思います。
まずは、疑問に、不思議に思う事から始めても良いと思います。

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