てげてげ。

鎮守庸代

現在、ロンドンにて生活。 遠く離れても、心は故郷・鹿児島に。

おとあそぶ。

2013/09/28




東ロンドン、とあるビルの壁面画。
先日、ここからほど近い場所にあるカフェに行った。
目的はそこで行われる、神戸を拠点とする集団のLIVE。
彼らは「音遊びの会」という。

音遊びの会、とは
「即興演奏を得意とする音楽家、知的障害を持つ人、音楽療法家で構成。
 共に即興演奏を行うことにより、新しい音楽表現の地平を開拓しようと
 している(音遊びの会HPより)」集団だ。
8年前にできて、メンバーは40名を超える。
男女問わず、年齢も職業もさまざまだった。

今回のLIVEには、
いまや“じぇじぇじぇ”の音楽で広く知られるようになった
大友良英さんも参加していた。
演奏が始まるまで、どんな音楽が聴けるのか…
全くもって予想がつかなかった。



即興音楽なんだもの、なんでもありじゃないか。
いやいや、そんな単純なものじゃなかったのだ。

癒される、よりも
やや緊張しながら聴いている…というか
肩に力を入れて聴いていたことに気づく。

生(き)のあり方。生の強さ。
荒削りなんてものじゃない、
磨けば光る、というより原石のぶつかり合いで生まれるものたち。
そこから出てくる音は半端なくて、
聴くものにもエネルギーを必要とするかもしれない。

そして終わった後に、ふとおとずれる解放感。
この不思議な感覚はなんなんだ?

私が一番印象に残ったのは
ひとりの少女による、銅鑼の演奏だった。
静かに、やさしーく、ときに、つよーく。
自分の何かに突き刺さる、柔らかい棘のような感じで
何かを問いかけられているような気がした。

正解も間違いもない、
おそらく成功も失敗もない。
ぶつかり合いの音楽。

=====

そのまた数日後、同じ場所で
大友さんとプロミュージシャンによる即興LIVEがあった。
やっぱり全然違う!
当然ながら、とても素晴らしかったのだけど、
「音遊びの会」の音の方が、とても響いて大切な感じがしたのだ。
そして今でも、彼らの音が自分の中に残っているように想う。
音楽とは何なのか、とか
どこからが音楽なのか、とか
この上なく難しいことも考えちゃったし。

と、いろいろ書いても聴くのが一番。
機会があれば、ぜひ。

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