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[1117] 領土問題

投稿者
多事争論へんしう委員
投稿日
2011/02/14 04:27

戦争で取られた領土を平和のうちに取り返す。…そんな言葉をご存知でしょうか。戦後の宰相/吉田茂の言葉です。

第二次世界大戦までの戦争とは、その大きな目的のひとつが、領土割譲にありました。帝国主義の時代には新たな権益、領土を得るために行われた戦争。吉田茂の言葉は、いくさに負けて割譲された領土を外交交渉で取り返す、その難しさを示したものでもあります。

北方領土問題で、ロシアは強硬姿勢を取り続けています。21世紀になる直前、外交交渉によって返還の兆しが出ていたころとは隔世の感があります。

私たちはこの領土問題とどう向き合うべきなのか。また、北方領土に関して、国民的な声が盛り上がらないのはどうしてなのか。あなたはどう考えますか?

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[1119] Re:領土問題

投稿者
島田陽一(仮名)
投稿日
02/15 02:15

 政治家の仕事は「人と会うこと」だと言った人がいます。

 外交においては、最終的には「政治的な決断」が必要であるとされます。普段は優秀な官僚であっても「ここは政治家の皆さん。よろしく」という場面が必ず現れます。
 おそらく優秀な政治家の方であれば、官僚から「よろしく」と言われる前に、ロシアの政治家たちと人脈を築き準備をしておくものであると思われます。こういった政治家達を「族議員」といって切って捨ててしまう見方もありますが、それが政治家の仕事でもありますので、少なくとも全否定をすべきものではなかったように思われます。

 領土交渉がなかなか進展していない理由の一つは、官僚以上に「官僚的な」政治家が原理原則論を振りかざすことにあるかも知れません。実効支配をされている領土を取り戻すのは、昔ながらの「寝技」が必要かも知れませんが、寝技は接近戦ですので、まず人脈を構築することが肝要かと思われます。「許しがたい暴挙」などと遠くから飛び道具を使っても、相手のカードにされてしまうのがオチではないかと思われます。
 こういった自国の政治家への諦観が、この問題が盛り上がらない理由ではないでしょうか。

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[1120] Re[2]:領土問題

投稿者
多事争論へんしう委員
投稿日
02/15 11:41

外交において「最終的には政治決断が必要」というのはまさにその通りだと思いますね。仰るようにそこは官僚の領域というより、政治家の決断すべきところなのでしょう。

そして外交での決断は交渉当事者にとって、大きなリスクを伴うものです。外交は相手の国があってのことですから、自国の利益にだけなる落としどころというのはむしろ少ない気がします。

その意味で国の為に良かれと思ってなした決断であっても、必ずしも国民に歓迎されるとは限らない。日比谷焼き討ち事件の昔から、国益のためと思って決断しても、それがときに国民の憤激を買うことがある。そこが外交の怖いところでもあります。(もちろんそこには国民を煽るメディアの責任もあるわけですが)

領土問題など外交を大きく動かそうとするとき、交渉当事者は国民の怒りを買うことも覚悟しながら孤独な決断をしなければなりません。交渉当事者はそういう孤独を背負うことができるか。そして10年先、20年先を見据えて、私たちも冷静にその決断を見守ることができるか。心はホットに頭はクールになどと良く言われますが、諦観に傾かず、さりとて憤激もせず(笑)領土問題を考えたいものです。

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[1131] Re:領土問題

投稿者
藤岡
投稿日
02/24 14:01

北方四島を取り返すことは不可能と思います。
政治家・官僚は不可能と判っているから、強硬論を言っていると思います。
仮に返還された場合、住む日本人がどれだけいるでしょうか。
最過疎の地方を抱えるのみです。
盛り上がらないのは、住むたいと思わないこともあると思います。

領土返還は棚上げして、島・海の共同利用を考えるべきです。
先ずは、現住するロシア人と、帰島したい日本人がともに住めるようにする。両国の島民でコミュニティができれば解決の糸口になるのでは。
国家間で、面子をかけて主張していても何の解決になりません。

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