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No.1271に関するツリー
- ▼-3・11以降の「日本国憲法」とは? [WEB多事争論編集委員] (2011/05/04 02:10)
- ├Re:3・11以降の「日本国憲法」とは? [島田陽一(仮名)] (05/04 11:22)
- │└Re[2]:3・11以降の「日本国憲法」とは? [傑作かな] (05/16 21:06)
- ├Re:3・11以降の「日本国憲法」とは? [長文] (05/04 22:23)
- ├Re:3・11以降の「日本国憲法」とは? [tonbi] (05/09 21:40)
- ├Re:3・11以降の「日本国憲法」とは? [木村] (05/13 05:27)
[1271] 3・11以降の「日本国憲法」とは?
- 投稿者
- WEB多事争論編集委員
- 投稿日
- 2011/05/04 02:10
大震災から間もなく2ヶ月。いまだあらゆる言説より、現実が先行する中、「日本国憲法」が施行から64年を迎えました。敗戦当時は「憲法よりめし」と言われたように、今も「憲法よりきょうあすの暮らし」というのが、自らも含めた大方の実感かと。しかしながら、皮肉にも震災で改めて露呈した現憲法の矛盾も見え隠れします。例えば自衛隊の存在。災害救助にあたっている自衛隊には敬意を表しますが、お偉いさんたちが日米同盟なんぞに大金をつぎ込む前に、災害救助専門部隊に特化した存在に本質的に変えることはできなかったのかどうか。また少し違う観点ですが、国民投票法の施行を受けて(国会での憲法審査会等再始動は連休明けのようですが)、例えば「原発の是非」を巡る国民投票なども議題になってくることが予想されます。変わるもの・変わらぬものが様々に見えてきた大震災、3・11後の「日本国憲法」をあなたはどう考えますか?
[1273] Re:3・11以降の「日本国憲法」とは?
- 投稿者
- 島田陽一(仮名)
- 投稿日
- 05/04 11:22
マスコミは、少し法律の絡む話題がでると、すぐに「憲法」という話題を持ち出します。
では、平和主義をうたった憲法の前文、それから武力の放棄をうたった9条がありながら、日本に自衛隊が存在している法的な根拠は何かといいますと、それは「自衛隊法」と言う別の法律であります。こういった法律以外にも、政令・省令・施行令・施行規則など様々な法律や規則などが入り組んで今の日本の法体系があります。
「憲法記念日」ですから、憲法の在り方について議論をすることは悪いことではないと思います。
しかしながら、一方では「憲法を改正すれば何かが解決に向かう」というものではないことも、先ほど述べた法体系の話一つとっても想像できることであります。
たまたまこのサイトにある「私の多事争論」の「平川克美 3・11後の日本へⅢ」で
― もう一回全部根本的にやりかえるということを考えるわけです。リセットしようとする。でもリセットなんてね、何回やっても同じなんですよ。―
という発言が載っておりますが、少なくとも法体系が高次に発達した国において「憲法を変える」ということは、ここで言う「リセット」に近いことだと思われます。
「知っている法律と言えば、学校で習った憲法だけ」という方も少なからずいるとは思いますが、もし、そういったいわば不勉強な状態で憲法をやり玉にあげているのであれば、現実の問題の解決には結び付いていかないと思われます。
[1301] Re[2]:3・11以降の「日本国憲法」とは?
- 投稿者
- 傑作かな
- 投稿日
- 05/16 21:06
根本的状況が変われば、憲法は変えてもいいと思う。
しかし、今回の原発事故でもそうであったが、原発設置の時には口をつぐみ情勢が変わり、流れが「反原発」にかわると、そう原発は危険であったと主張し始める輩のなんと多いことか。
意見表明の苦手なジャーナリストであるうちは、権力から主張する「改正」には反対です。
[1276] Re:3・11以降の「日本国憲法」とは?
- 投稿者
- 長文
- 投稿日
- 05/04 22:23
>マスコミは、少し法律の絡む話題がでると、すぐに「憲法」という話題を持ち出します。
島田陽一(仮名)さんのこのご意見は仰る通りだと思います。
朝日と毎日が憲法記念日に「震災と憲法」のテーマで社説を書いていましたが、
ほとんど憲法を持ち出さなくてもいいような内容で呆れてしまいました。
同じことはこのトピックにも言えます。
大震災を持ち出して自らのイデオロギーを満足させるような愚かな議論は止めて下さい。
「震災と憲法」を論じるのであれば、ガレキ撤去の際に問題となる財産権との衝突等、
様々具体的な論点が考えられ、
実際自民党が「非常事態条項」を盛り込もうとしています。
(個人的には安易過ぎる「非常事態条項」には大反対です)
こういった実際に問題となり得る論点を無視して
「憲法=9条=自衛隊アメリカ軍云々」という思考停止になるのはいかがなものでしょうか。
私は以前から言っていますが憲法問題の停滞に強い危機感を覚えます。
護憲派であれ改憲派であれ、島田陽一(仮名)さんが仰っているように
不勉強な論者が多すぎるのではないかと思います。
もう一つ
>例えば「原発の是非」を巡る国民投票なども議題になってくることが予想されます。
どうやって「原発の是非」を包括的な憲法案の賛成反対しか出来ない国民投票で問うのですか?
憲法の条項に「原発の永久禁止」というかなり具体的な内容を盛り込むということですか?
[1283] Re:3・11以降の「日本国憲法」とは?
- 投稿者
- tonbi
- 投稿日
- 05/09 21:40
憲法論議が言われて久しいが、問題は9条であろうと思う。
本来人間は等しく健康に過ごしたい。
各国に9条を輸出すれば良いと思ったものだ。
しかし地球上にあらゆる民族がいて国家主義が通っている。
各国が隙あらばと狙っているのも事実。
日本国家を売るつもりであれば自衛隊を廃止すれば良い。
今回の地震で自衛隊が以下に貢献してくれたか。
自衛隊ばかりではないが、遠く離れたところで指示しても詮無い。箸1つ人に向けても武器です。今のままで充分と思う。
軍隊と言っても軍隊のうちに入らない。文民統制が行き届いて
軍隊になっていない。
しかし尖閣諸島・竹島の問題を抱えている我が国にとって必要不可欠。
何だかんだと言いながらでも今の憲法で良いかなと思っています。ただ自衛隊員・海上保安員の命を守る方法を考えたい。
[1291] Re:3・11以降の「日本国憲法」とは?
- 投稿者
- 木村
- 投稿日
- 05/13 05:27
震災に関係なく、憲法なり法律の前提たる状態が現実とかけ離れているということは紛れもない事実だと思います。
とはいえ、WEB多事争論編集委員さんがどこでどのような暮らしをされていて、どういう人とどういうお付き合いをされているか知りませんので、どういう現実を見ているかはわかりません。
ですので「きょうあすの暮らしのため、規制の緩和を!」だの「法律の改定を!」と思っている人が周りにいらっしゃらない、もしくはそんな話題を振られないのであれば、仕方ありません。
見ている現実が違うわけです。
とはいえ私が高校生のときでも 年間いくら以上バイトで儲けたら親の税金が上がるということは知っていました。当然それは法律のためです。
もちろん、法律について話さない理由は、いろんなことが考えられます。
どのような犯罪行為をしても大丈夫なように敏腕弁護士が守ってくれているから、法律のことなど考える必要などないと思われているのかもしれません。
まあ、冗談はさておき、見ている現実が違うと思った理由は、例えに書かれている自衛隊にも見えるわけです。
私は今回の自衛隊を見て、災害救助に特化しすぎたと思いました。当然、WEB多事争論編集委員さんが想像している災害救助に特化した災害救助専門部隊というものがどういうものなのか、分かりませんが・・・
救助活動において、おそらく、世界のどの組織や団体よりも力を発揮したのではないでしょうか?。また風呂まで用意してくれる組織を、災害救助に特化した災害救助専門部隊という以外にどう評価すれば私には分かりません。
しかし足りない部分は当然ありました。そしてそれを補ってくれたのが早い段階で協力してくれた米軍でした。特にありがたかったのは、空母などの軍隊としての力です。
おそらく、救助という作業そのものでもっとも訓練になり、想定しやすいものは”戦争”ではないでしょうか?
そういう意味では、日本という国は”戦争”に関するものに対し、異常なまでに排除していました。
”軍事用”になりえる可能性があるものは、できる限りなくしてきました。
今回、原発に対し、無人ロボットを運転する際に、”ロボットでは最先端であるはずの”日本製のロボットは使われませんでした。
その原因は、戦争時を想定した対策ができていなかったからという見方もあります。
災害救助をするための能力を上げるために予算を増やすことには賛成です。
ですが、今回足りないものを考えると、空母などのより軍隊的なものになるような気がします。
言葉として捉えても”特化”してしまえば、総合力が落ちます。それを補うために別の存在が必要になってきます。それはまさしく、軍隊であるわけです。
日米同盟というものはある意味、日本単体で活動できる軍隊を持たせないためのものです。
日本国憲法は、同じくアメリカが作った”日本が再度、軍を作らないための憲法”という一面があります。
それに矛盾はないと思います。
自衛隊は、名前のとおり、自国を衛る隊です。
WEB多事争論編集委員さんがおっしゃっている本質がどういうものなのか、わかりませんし第一、自衛隊の本質とは何であるのか、人によって意見は違うと思います。
また大人になれば、付き合いに金がかかるのは当然です。国同士となれば大金がかかって当然です。それとも交際費は経費として、認めるべきではありませんか?
WEB多事争論編集委員さんの意見をまとめると、お金をかなり使って大人の付き合いをしているアメリカとは付き合いを減らし、自衛隊を災害救助に特化し、それ以外の事象に対応する為に憲法を変え、軍隊を持つということになるのではないでしょうか?
当然、これは私が見て結論づけた意見ですので、どのような考えで、特化したいということをおっしゃたかは分かりません。
ちなみに私の意見は、アメリカとの付き合いはそのままで、自衛隊は、今までのような戦争を連想させるからといって今までやっていた対策(車両や戦闘機への日本独自の仕様等)をやめ、自国を衛るという本質をもっとPRし、軍備と思われようが、必要ならば空母であろうがミサイルであろうが配備すべきというものです。
残念ながら、イメージで物事を判断する人がいます。理念やイデオロギーを判断基準とし、ある”物”や”行動”を”象徴”として、反対する人がいます。
例えそれが、人の命を救い、人々の生活を守るものであっても、色々な物を奪っていたという過去があるために、非難されるものがあります。
しかし忘れてはいけないのは、今回の震災で協力してくれた第七艦隊は、元々日本を攻撃するため作られた艦隊だったということです。
過去はどうあれ、今それが必要なものはあるし、トモダチになることができるということです。
理念やイデオロギーでの話をすることを否定する気はありません。しかしそれのみしか話をせず、現実の複数の事象やそれに対する問題点の話をする時間を減らすことは得策ではありません。
わたしは今回の原発事故の理由のひとつは、そういった理念先行の議論しかなかった事ではないかと思っています。
もはや有名ですが、震災前に原発の津波への対策が少なすぎるという話をしていました。
おそらく現場で作業をしている人もそういう考えはあったと思います。
しかし、”安全な原発”という理念と、”行政”の面から、あまり大きな話になりませんでした。
そして本来、それらを矯正すべき勢力も”原発廃止”というイデオロギーに囚われ、結局”現実に必要な対策”はされないままでした。
憲法というのは法律の基です。法律は、私たちの生活とともにあります。
ボトムアップというべきかは分かりませんが、身近な生活の問題から憲法を見直すことはできないものでしょうかねぇ・・・
そのためには、まずお互い、どのようにこの世の中を見ているか話し合うのもいいかもしれません。