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[1415] ノルウェー連続テロ事件、容疑者の主張

投稿者
編集委員
投稿日
2011/07/27 01:18

ノルウェーで起きた悲惨なテロ事件。
容疑者のことを聞けば聞くほど
刑事責任能力を問えるのかどうか、疑問が湧いてくるが、
その状況下でもあえて....容疑者の発言を引用。

(初公判にて)
「ノルウェーと西ヨーロッパをイスラム化から守るため、移民に寛容な労働党を攻撃した」

(ブレイビク容疑者の弁護士談)
『これは戦争なのだから』

このテーマは
多事争論になるのかどうか...
あえて掲載させていただきます。

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[1416] Re:ノルウェー連続テロ事件、容疑者の主張

投稿者
木村
投稿日
07/27 04:35

ある意味びっくり・・・

あくまで私の認識ですが、多事争論に不利になる事件だと思っていました。
そのため、スルーを決め込むのだと思っていたのです。

まずは死刑制度。
ノルウェーの死刑制度は廃止されています。しかしこの事件により一部の国民(多事争論的には”市民”でしょうか?)は死刑制度の復活を求めていると報道されています。

そして、普通の国民(以下略)が政治的メッセージを持った行動をしたように見えるという事実
一部の編集委員の方は、革命やデモ、あるいは多少過激な市民運動を推進しているような意見を書かれているように思います。
ある種の壁はあるとはいえ、このテロ事件は、そういった”普通の国民”が行う政治活動の延長線上にあるように見えるんですよ。

この事件をどのように見るかは、その立場や考え方によりいろいろあるように思います。

ある企業は、移民を使うとこのようなテロに巻き込まれては困るとばかりに移民の雇用をやめるかもしれません。
ある企業は、このようなテロ行為に屈することを恥と思い、移民の雇用を増やすかもしれません。

人により、当然の怒りだと思う人もいれば、移民にできるような仕事しかできない能無しの無職が逆切れしただけと思う人もいるかもしれません。
日本でもグローバル化を求める人がいる一方で、ローカリズムを大切にしようとする人もいます。
いろんな国のお祭りを日本でやってみたいという人もいるのもわかりますし、
盆踊り大会でいきなりサンバのリズムで踊るのを嫌がる人がいるのもわかります。
この事件は下手に切り取れば、いろいろな、それこそ正反対の主張の基になると思うんですよね。

犯人はもっと主張を”言葉”によってすればよかったと思います。
”言葉”でできないのならば”パフォーマンス”でもよかった。
間抜けな動画でも投稿した上で、多少人気が出た段階で、こういった主張を多くの人たちに聞いてもらえばよかったと思います。

最近、尾木ママこと尾木 直樹氏のインタビューを読みました。
今までNHKなどのいわゆる”お堅い番組”で長い間、語ってきたが、”バラエティー”に出始め、初めて、話を聞いてもらいたい人たちに話を聞いてもらえるようになったという話だったと思います。
伝えるべき方法は、いまや山ほどあります。

その中でいまだに、デモや市民運動という、最終的にテロに通じる可能性のあるものをいまだ崇拝する人間がいるというのが信じられないのです。
デモをやるということは、その根本は現状への反抗です。
現状を変えたいのであれば、組織を変えるために組織でえらくなるようがんばるという長い時間をかけるという手法が一番有効のはずです。

それをしない、もしくはもっと短い時間でやりたいのであるから、別の方法を考えるんですよ。
一昔前の人は、その方法をデモに見出したというのはわかります。
しかし、現在そのデモがいったいどんなものなのかというのは、もう見えています。
しかるべき所に申請をし、下手をすれば警察に守ってもらった上で行うデモに”現状に反抗しようとしている人たち”が、納得するでしょうか?

それだけではなく、反主流派とでも言うべき存在が、主流派との戦いの中、予定調和で戦うことになった現実もあります。
例を挙げれば、労働組合ですね。結局会社にコネがない人やらが、がんばったら出世できる場所になっている労働組合も山ほどあります。
今の偉い人が、世の中を変えるツールと思っているものは殆ど役に立たないものであるにもかかわらず、そのツールを使わないために若者は現状と戦っていないという偉い人に判断をされているという状況が続いているように思います。

今回の件で、偉い人の中にこういう元気な人間がいればと思う人がいるかは、わかりません。
しかし、マスコミに出ている識者やらで、今の若者は元気がないという人は、今の若者にこういうことをやれと間接的に言っていると思われても仕方がないのではないでしょうか?

なんと言えばいいのかわかりませんが、手ごたえがある現状に反抗する方法がないと言うのが、ある意味問題のような気がします。

今回の事件は、一人の責任能力のない人間が引き起こした、悲惨ではあるが、ただのテロ事件なのか?
それとも、現在のひずみが少し、表に出てきた事件なのか?

同じ日に起こった中国の列車事故のように、この事件の犯人を、雑多な記事の中に埋没すれば済むものではないような気がしますね。

きな臭くなったきましたねぇ

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[1440] Re[2]:ノルウェー連続テロ事件、容疑者の主張

投稿者
傑作かな
投稿日
08/03 06:59

「その中でいまだに、デモや市民運動という、最終的にテロに通じる可能性のあるものをいまだ崇拝する人間がいるというのが信じられないのです」「現状を変えたいのであれば、組織を変えるために組織でえらくなるようがんばるという長い時間をかけるという手法が一番有効のはずです」
例えば会社や町内会、そして地縁血縁を超えた組織横断的に市民として意見を述べる場としてデモを認識しよう。

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[1421] Re:ノルウェー連続テロ事件、容疑者の主張

投稿者
ニノミヤアヤコ
投稿日
07/30 00:22

平和なノルウェーで?と思いました。
どこの国にも過激な人がいるもので、その過激で自己主張をする
ある意味幼い考えで事件が起きたと思う。
どこの国でも自国を護りたいということも分かるし、がしかし敢えて言うなら移民は過激でないだろうか。(自国だけでなく)
影にイスラムを毛嫌いする様子が伺える。
イスラムは他を認めない宗教であるから嫌われるのだと思う。
宗教は寛容でなければならぬ。他を認めて自分も認めてもらうというように。日本にもモスクがあるが、アメリカのようにテロがあっては困るので出来るだけ移民は控えて欲しい。
彼は認めたいけれど怖い・・・これが本音ではなかっただろうか。
そこで思い余ってテロに走ったと思う。
同情の余地はないが。人は一人では生きて行けない、宗教も然り。

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[1427] Re:ノルウェー連続テロ事件、容疑者の主張

投稿者
島田陽一(仮名)
投稿日
07/30 17:27

 この手の「無差別大量殺人」を起こすような人は、事件の後で大抵自殺するか射殺されることが多いのですが、今回は生きて確保することが出来たようです。
 個人的には「歪んだ承認欲求」の現れに過ぎなくて、政治的な理由はその本質ではないと思っておりますが、この手の事件は世界的に見れば何年か毎に必ず起きています。犯人の心理的な側面を知ろうにも死んでしまうことが多いために謎に包まれたままで終わることが多いのですが、今回は生きて捕えられたわけですから、こういった事件が何故起こるのかという原因について、学問的・臨床的な面から徹底的に追究して公開して頂きたいと心から願っております。

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[1441] Re:ノルウェー連続テロ事件、容疑者の主張

投稿者
長文
投稿日
08/03 21:53

島田陽一(仮名)さんが的確に仰っているように、
今回の事件の本質は、犯人個人の歪んだパーソナリティにのみ由来しており、
政治的な主張は、理論武装によって犯人が自分を守るためのものに過ぎないと思っています。
事件そのものも警官に化けて乱射後、子供たちを一人一人射殺するという陰湿なもので、
背後に何らかの信念があるとはとても思えない。
ですから、この事件をもって議論をするのは難しいのではないかと思います。

ただし、この事件とは別にヨーロッパにおける移民問題には大変興味があります。
近年伝えられる右派の台頭と移民排斥運動の盛り上がりは、
EUが目指してきたものと真逆の運動であり、一体どう解決していくのか?

フランスやイタリアで問題になっているブルカ問題もそうですが、
一方の意見が必ずしも間違っていると言い切れないケースも増えています。
ヨーロッパ全体の経済が悪化する中で「移民を排斥する側が悪い」として
右派を批判し続ければ事態が好転する時代も終わったように感じます。
批判されればされるほど、支持を集めそうな感じもありますしね。

如何に妥協点を見出すか?
妥協点を見いだせなければヨーロッパに大きな亀裂が走る予感もあります。
中東で革命戦が起き、アメリカの総合力が落ちる中で、
極めて複雑な時代がやってきてると私は思っています。

ヨーロッパの移民問題は、この時代の一つの象徴になるでしょう。
果たして解決策はあるのか?
興味深く見守りたいと思っています。

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