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[1537] Re:年初めの多事争論
- 投稿者
- 島田陽一(仮名)
- 投稿日
- 01/14 18:19
昨年の日本における嬉しい話題の一つが、なでしこJapanのW杯獲得であることを否定する方は少ないだろうと思われます。
優勝した途端に彼女たちは一躍ヒロインとなり、各種メディアで引っ張りダコであります。
こういったことはスポーツに関しては特に顕著ですが、他にもノーベル賞などといったことでも起きます。
受賞者の研究の業績は、ノーベル財団が認める前と認めた後とで違いがないハズなのですが、ノーベル賞に選ばれた途端に後追いで色々な賞が授与されたりします。
どうもこの国では「ハイレベルな評価をしたり競争をしたりする仕組みを構築して、勝者を大々的に称賛する」ということが不得手なようでして、他国の権威ある機関の評価で初めてその価値を認識するということがしばしば発生します。気がつくと、評価の高い人材が海外に行って活躍する一方で、国内の空洞化は進んでいく一方であります。
これは「景気の悪さ」にもつながる話でありまして、日本人は世界でも有数な'Demanding'な消費者であると言われていますが、その評価基準の妥当性と対価を払おうとする姿勢には疑問が残ります。海外の企業において日本企業が取引相手として敬遠される理由の一つが「根拠なき値下げ要求」だそうであります。
良いものを積極的に拾い上げ評価する姿勢と、価値を認めたものには対価を払ったりサポートしたりする意欲について、今年も持ち続けていきたいと思います。