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[1593] いつか来た道
- 投稿者
- 島田陽一(仮名)
- 投稿日
- 03/16 01:00
北海道の人は、「自衛隊は雪まつりの雪像を作るために存在する」と思っているという笑い話があります。
軍隊というのはその国内の最強の『実力装置』であって、軍隊を武力によって制圧できる存在は、その国内には基本的にはいません。
戦争にせよ自然災害にせよ、行政がその通常機能を停止しているような地域においては、軍隊というものは大変役に立ちます。ただしその「役に立つ」前提はその軍隊が内部的な統制を維持している場合に限られます。
現在の日本の自衛隊は、憲法9条との絡みで「鬼っ子」的な扱いを受けることもありますが、活動内容としては評価すべき点が多々あるように思われます。
他方で、私たちの国は太平洋戦争の教訓として、「内部統制の利かなくなった軍隊」がいかに悲惨な状況を招くかということを知っています。
今の自衛隊は北海道の方たちのように「愛すべき存在」だろうとは思いますが、同時にそれは「制服組」の自制心に依存しているだけの危ういものであるような気もしております。「文民」のだらしなさと対照的に「制服組」が頼もしく見える時代…それはひょっとすると怖いことになりそうであります。