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[1662] Re:初の民間防衛大臣

投稿者
島田陽一(仮名)
投稿日
06/09 11:45

民間出身の防衛大臣について、主に「選良」と言われている人たちが、苦言を呈しております。
苦言の主旨は「防衛大臣は重大な決断を迫られる局面があり、選挙を経ていない民間人はこれに耐えられない」というものであります。
自衛隊の武力行使の可能性を伴ういわゆる「出動」と言われているものについて、命令を下す立場の人を調べてみました。

防衛出動(これまで一度も無い) 国会の承認
治安出動(これまで一度も無い) 総理大臣の命令と国会の承認(事後)
警護出動(これまで一度も無い) 総理大臣の命令
出動ではありませんが
海上警備行動(これまで数回) 防衛大臣の命令(閣議での総理大臣の承認が必要)
というものもあります。

これらを見てみると、「防衛大臣が単独で」と言うものがないことに気付きます。
もちろん、これらは最終的な決裁者という意味でありまして、防衛大臣の果たす役割を否定するものではありませんが、実質的にはある種「集団的なコンセンサス」が必要であることが見てとれます。

民間人であろうが「選良」であろうが、「実力装置の長」に対して我々が心配をしなければならない事象というのは
①動かざる時に動く (いわゆる暴走)
②動くべき時に動かない (いわゆる弱腰)
という二つのことだと思いますが、苦言を呈している人の多くは、何故か②の心配ばかりしております。「そんなに動くことばかり考えているのか」と思ってしまいます。

危機管理のプロといえば、警察官僚出身の後藤田正晴さんのことが頭に思い浮かびます。三宅島全島避難を指示するなど、その判断力と実行力には高い評価がなされていますが、危機管理は「素人が手を出すと危険」な分野であり、選挙で選ばれた素人と民間人の専門家とを比較すると、後者の方がまだマシではないかと思ってしまいます。他の国を例にとると、アメリカの場合はそもそも議員である必要はありませんし。
いずれにせよ、日本国民として、まずは新体制の船出に期待することにします。

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