[143] WEB多事争論って?
- 投稿者
- WEB多事争論編集委員 黒岩亜純
- 投稿日
- 11/07 00:00
筑紫さんの命日の前日、
馴染みのある曲がテレビから流れてきた。
「貴方はもう忘れたのかしら〜♪」
今も団塊世代を集めたコンサートで
歌われ続けられる名曲、
南こうせつ作曲の「神田川」だった。
曲は続く
「若かったあの頃、何も怖くなかった
ただ貴方の、やさしさが 怖かった」
やさしさが怖かった...。
筑紫さんと一緒に「筑紫哲也ニュース23」で
放送をだしていた頃、
そんな思いを
度々、抱いていたことを思い出した。
「それ、やってみたらどうだ〜」
筑紫さんがポツリと
会議室で、つぶやくことがあった。
番組のスタッフ内では、
積極的な支持がない。
でも会議で提案された内容を聞き
提案者の背中をポ〜ンと
おしてくれることが度々あった。
そんな筑紫さんの一言で
「放送に踏み切ろう」と
スタッフが動きだす場面が
自分の中で甦る。
結果的に、
視聴者から厳しくおしかりを受ける内容もでてしまった。
逆に評価され、
民間放送連盟の賞を受賞する内容もあった。
未完成でも、そのすべてを
筑紫哲也が、筑紫流に包み込んでしまい、
スタジオのコメントで
完成された商品にしてしまう。
その筑紫哲也が
いなくなる日のことが
怖かった...。
『ひとつの「論」の専制が起きる時、
失われるのは自由の気風。
そうならないために、
もっと「論」を愉しみませんか。』
去年、筑紫さんの追悼式で配られた
カードの中の一文。
その文面の横に
頬杖して笑みを浮かべながら、
こちらをみつめる筑紫さん。
しかし....
「お前たち....、何やってんだ〜」
やさしい筑紫さんの眼差しが、
この時期の自分には
怖くもみえる。
その筑紫さんを説得して
去年の夏、はじまった「WEB多事争論」。
筑紫さんの一周忌を迎えた今日...。
みんなで
もう一度、確認してみようじゃないか。
「WEB多事争論」って?