コロンビア大学漂流記

金平茂紀(かねひら・しげのり)

1953年北海道旭川市生まれ。1977年にTBS入社。以降、一貫して報道局で、報道記者、ディレクター、プロデューサーをつとめる。「ニュースコープ」副編集長歴任後、1991年から1994年まで在モスクワ特派員。ソ連の崩壊を取材。帰国後、「筑紫哲也NEWS23」のデスクを8年間つとめる。2002年5月より在ワシントン特派員となり2005年6月帰国。
報道局長を3年間歴任後、2008年7月よりニューヨークへ。アメリカ総局長・兼・コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に「世紀末モスクワを行く」「ロシアより愛をこめて」「二十三時的」「ホワイトハウスより徒歩5分」「テレビニュースは終わらない」「報道局長業務外日誌」など多数。

#12 好奇心が減退しているんじゃないか?ヤバいぞ!

2010/01/03

新しい年がスタートして3日目だ。去年2009年という年は、個人的には実にツラい1年だった。仕事が思うように進まなかった。徐々によくなったのはコロンビア大学での生活くらいか。漂流しつついろいろなことを考えさせられる刺激をもらった。今年は必然的にリスタートの年になるんだろうなあ。去年の繰り返しをしていてはダメだ。そう自分に言い聞かせたはずなのに・・・。というわけで(どういうわけよ?)、09年の1年間に読んだ本や論文、みた映画の本数、出かけたコンサートの数、演劇や写真展、美術展の数は、08年よりも格段に減ってしまった感がある。特に、読んだ本の量が激減した。今年は読むぞ、音楽を聴きに出かけるぞ。というわけで(また、どういうわけよ?)、2009年の減退気味の好奇心が選んだベスト・セレクションは以下のとおりです。

<本>
①村上春樹。1Q84
②川上未映子。ヘブン
③辰巳ヨシヒロ。劇画漂流
④水村美苗。私小説(1995年)
⑤しりあがり寿。そこは行きどまりだよ/でもまあいいか
⑥鹿島茂。吉本隆明1968
⑦墨谷渉 歓び組合

<映画>
①ワルツ・ウィズ・バシール
②The Reader
③Jung(2001年)
④バーダー・マインホフ・コンプレックス
⑤Che
⑥アフガン・スター
⑦縞のパジャマの少年
⑧In The Loop 
⑨Paris(2008年)
⑩Serious Man
⑪Paprika(2005年)

<コンサート>
①Steve Reich(3/3 Alice Tully Hall)
②Ethel (5/9 BAM)
③Bang On The Can All Stars + Trio Medieval(11/21Carnegie)
④Sara Tavares (11/13 Carnegie)
⑤Meredith Monk;Songs of Ascension
(10/25 BAM Harvey Theater)
⑥John Adams (8/17 Alice Tully Hall)
⑦坂本龍一+大貫妙子(12/23 日比谷公会堂)

<その他>
①Robert Frank ; The Americans 展
(1月National Gallery of Art Washington D.C.)
②TVドキュメンタリー「天皇と軍隊」のフランスでの放映 
③「g2」誌上での高山文彦・諸永裕司のノンフィクション作品
④フランシス・ベーコン展(MOMA)
⑤梅津和時KIKIBANDの清志郎追悼演奏 (5月 富山市) 
⑥Katona Jozsef Theatre ; Ivanov (7/11 Gerald Lynch Theater)
⑦Richard Mosse ; THE FALL (Jack Shainman Gallery)


2010年、いいものにめぐり会えますように。

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