
パリより愛をこめて
2010/05/28
今週はある意味インターナショナルな作品を紹介します。「パリより愛をこめて」、007のパロディーではありませんのことよ。
表向きは在仏アメリカ大使館にお勤めの優秀な外交官のジェームズ(ジョナサン・リース・マイヤーズ)。実はCIA捜査官の新参者、つまり見習いです。しかしその裏の顔に関しては上司の大使も恋人のキャロリン(カシア・スムトゥニアク)も知らないのです。やっと上級レベルの任務の命令を受け、内心喜ぶジェームズですが、彼の元に送り込まれての来たのは型破りの相棒、ワックス(ジョン・トラボルタ)です。心優しいジェームズと任務のためなら何でもありのワックス。パリに到着してすぐ中華料理屋で派手な銃撃戦を繰り広げたワックス、彼がいうにはテロリストがパリを狙っているとのこと。何がなんだかわからずに、ワックスと行動を共にするジェームズですが。
この作品、フランス映画で監督もプロデューサーもフランス人。舞台もパリ。でも主要登場人物はハリウッドの俳優さんというなんだかよくわからないけどインターナショナルなものです。フランス人がパリを舞台にアメリカ人の俳優使って、好き勝手やってるって感じですな。で、タイトルも007風、主人公がジェームズって、こうなると制作者が楽しんでいる以外なにものでもありません!だから、見ているほうも楽しくなっちゃう、のですよ。
オープニングはセーヌの川岸を走る有名な道。ダイアナ妃が不幸な事故にあったあの道です。エッフェル塔をバックにパリの街を西から東へと向かうのですが、あの~パリのアメリカ大使館ってコンコルド広場にあるんですけど。あれだけあの道を走ったらパリに東の果てに着いちゃうんですけど~なんてことはこの際どうでもいいんですよ、きっと。でもアメ大とホテルクリヨンの間の狭い一方通行(どん詰まりはエルメス!)はちゃんと出てくるというフランス人ならではこだわり(?)もあり、本当にうれしくなってしまいました!テロリストのアジトがあるのがパリの北側。昼間からお商売のお姉さんが客引きをしているようなところです。本当にあるんですよ、そういうところが花の都パリに。その一方で「ありえんでしょう!」というシーンも満載!でもどんでん返しもあり、なかなかのものです。正味95分!あっという間にエンドロールとなります。フランス映画ですがワインよりビールでしょ!と思いました。
お楽しみください!!!
小池由起
映画『パリより愛をこめて』公式HP
http://wwws.warnerbros.co.jp/frompariswithlove/
2010年5月15日(土)より丸の内ピカデリー他 全国ロードショー